電話注文時の決済処理を自動応答サービスにて自動化。クレジットカード決済を実現した方法とは?
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- BCP対策

IT・情報通信
- 創業年数
- 20年以上
- 従業員数
- ー
- 資本金
- 1億円以上
導入前の課題
割賦販売法の改正に対応し、電話注文を受けた際にクレジットカード決済ができるサービスをつくりたい
導入システム
自動音声応答に従って操作することで、決済しようとするクレジットカードが正規のものか判断し、決済まで完了できるオーソリIVR
導入後の成果
PCI DSSに準拠した環境の構築や運用が出来ない会社向けに決済サービスを展開している
携帯電話の普及とキャッシュレス決済の浸透
内閣府の消費動向調査によると、2021年現在でスマートフォンの普及率は二人以上世帯の60代までで9割を超えています。
さらに70代でも7割を超えており、年代に関わらず高い普及率であることがわかります。
またECサイトが浸透したことにより、インターネット通販では(※)キャッシュレス決済が主流になっています。
※キャッシュレス決済:クレジットカードやデビットカードをはじめ、Suicaやnanacoなどの電子マネー、各種プリペイドカード、QR/バーコードによる決済
電話注文とクレジットカード決済
インターネット通販が増えたとはいえ、特にシニア層の通販はWEBを介してではなく、テレビ通販や紙媒体を見て電話で注文するケースが今でも多くあります。
しかし2018年の割賦販売法の改正により、クレジット会社やEC加盟店、決済代⾏業者はPCI DSSへの準拠またはクレジットカード情報の非保持化が必要となりました。
そのため、オペレータが電話口でクレジットカード情報を聞くことができなくなり、電話通販でのクレジットカード決済に対策が必要になりました。
導入したシステム
そこで導入したのが、オーソリIVRというシステムです。
オーソリとは「Authorization(オーソリゼーション)」の略で「認可」「承認」など権限を与えるという意味があります。
クレジットカード決済においては、「決済しようとしているクレジットカードが決済可能かどうかを確認する」処理のことをオーソリと呼びます。
オーソリで行うことは、クレジットカードの有効期限が切れていないか、利用限度額に達していないかなどをカード会社が確認し、利用枠を確保するなどです。
オーソリIVRとは
電話注文においても同様で、クレジットカード決済をしようとする場合には事前にオーソリを実行しクレジットカード決済を完了させます。
しかし、PCI DSSに準拠するためには、オペレータが直接お客様のクレジットカード番号等を確認することはできません。
そこで活用されるのが、オーソリIVRです。
IVR(自動音声応答)でお客様のクレジットカード情報を確認するため、オペレータがクレジットカード番号等を知ることはなく、聞き間違いも発生しません。
また、取得した情報は処理後に随時削除されるため、クレジットカード情報の非保持化も達成できます。
オーソリIVRの流れ
電話注文を受け付ける際はまず、オペレータに着信が入ります。
オペレータは注文内容を確認し、お客様がクレジットカード決済を希望した場合は、お客様と通話中の電話をオーソリIVRに転送します。
以降は、音声応答に従って操作するだけでクレジットカード決済が完了します。
また、クレジットカード決済や更新処理が正常に完了できなかった場合は、オペレータに通話を戻すことも可能です。
クレジットカード番号の入力ミスなど、正常に完了できないこともありますが、オペレータが対応することでお客様を不安にさせず、顧客満足度を高める効果が期待できます。

オーソリIVRのメリット
1.不正使用の防止
オーソリを行う理由は、偽造や盗難による第三者の使用を防ぐためです。
クレジットカードの不正使用は国内外で発生しており、クレジットカード会社は加盟店とお客様を守るためセキュリティを強化しています。
そのセキュリティの一つがオーソリです。
電話注文においても、オーソリを実行することで不正使用を防いでいます
2.人的ミス・犯罪の防止
一連のクレジットカード決済の流れをシステム化することで、オペレータがお客様のクレジットカード情報を聞く必要がありません。
これにより、聞き間違いや入力ミスを防ぐことができます。
このように、お客様は音声応答に従って操作することでクレジットカード決済が完了します。
また、オペレータによるクレジットカード情報の悪用など犯罪の防止にもなります。
オーソリIVRで確認したクレジットカード情報は非保持化し、情報漏洩を防ぐこともできます。
3.基幹システムとの連携
オーソリを実行するには、お客様情報を確認し、クレジットカード会社にカード情報を問い合わせる必要があります。
オーソリIVRを使えば、基幹システムや決済サービスとデータ連携することで、オーソリをシステムで完結することができます。
4.PCI DSSに準拠した電話決済の実現
電話決済で課題となるのが、クレジットカード情報の非保持化またはPCI DSSへの準拠です。
オーソリIVRを使えば、セキュアな環境でキャッシュレス決済を実行することができます。
オーソリIVRのデメリット
オーソリだけでは完全に不正使用を防ぐことはできない
オーソリはクレジットカードが利用可能かどうかを、クレジットカード番号や有効期限、利用可能枠などから判断しています。
クレジットカードで決済しようとしている人が、クレジットカードの所有者か確認するものではないため、不正使用を防止するには本人確認を実施する必要があります。
対策:SMSを使った二段階認証
クレジットカードで決済しようとする人が所有者本人であるか確認するために、本人確認として所有者の携帯電話やスマートフォンにSMS(ショートメッセージ)を送信する二段階認証があります。
SMSを使った二段階認証では、携帯電話やスマートフォンに届いた認証コードを入力してもらうことで本人確認を行います。
多様化するキャッシュレス決済に対応したシステムを
今回は、オーソリIVRというシステムを利用し、電話注文でキャッシュレス決済ができるサービスを実現させた事例をご紹介しました。
通販は、WEB注文だけではなく、電話やFAXなど多様なチャネルで注文が入ります。
携帯電話やスマートフォンで本人認証を行う理由は、契約時に本人確認書類を提示し本人確認が済んでいるというメリットもあります。
電話番号を使った本人認証は、他サービスと組み合わせることで多様な使い方が期待できます。
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