CTIシステムと基幹システムの連携で会員情報を瞬時に確認。全国展開するスポーツスクールのCTIシステム導入事例
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- ビジネスフォン
- CTI
- IVR
- 全通話録音
- 集計レポート
- ポップアップ表示
- あふれ呼
- その他システム連携
- FAX
- BCP対策

スポーツスクール
- 創業年数
- 20年以上
- 従業員数
- 1,000名以上
- 資本金
- 1億円以上
導入前の課題
一拠点少人数で全国からの新規受付を行っており、繁忙期に電話をとりきれないことや、会員情報を調べるのに時間がかかるなど業務が煩雑になっていた。
導入システム
CTIシステム(8回線、電話回線・サーバ等のインフラ機器はデータセンターに集約)とFAXシステム。基幹システムと連携
導入後の成果
着信時に会員情報が自動表示されるようになり、一回の通話時間が短縮された。とりきれない電話は呼量が落ち着いてから折り返し電話ができるようになったので、会員からのクレームも削減された。
受付コールセンターの課題
今回ご紹介するスポーツスクールでは、新規会員の募集を全国の学校や教育機関にチラシを配布して行っています。
チラシ配布後は集中的に体験申込の電話が入りますが、全ての電話を受けられず課題となっていました。
また会員情報の管理を自社独自の基幹システムで行っていましたが、会員情報の確認や担当部署への引継ぎに時間を要していました。
既存会員からは入金や支払情報の問合せが多いため、会員情報を短時間で確認し担当部署に繋ぐ必要があったのです。
このように、一日平均200件の着信に対応することと、瞬間的に大量の電話が入る瞬間呼をとりきりたいこと、着信時の会員情報確認の時間を短縮したいという課題から、CTIの導入を検討しました。
導入したシステム
1.CTIシステム
CTIシステムの導入で最も実現したかったことは、着信時に会員情報を自動表示することです。
またCTIシステムを導入すれば、発着信履歴がデータ化され、検索や集計が簡単になります。
さらに自動通話録音機能があるので、後で日時別や業務別に絞り込んで聞き直すなど、聞き漏れや言った言わないの防止にもなります。
また会員情報の管理は継続して基幹システムで行う方針だったので、CTIシステムと基幹システムを連携させ、着信時に基幹システムから会員情報を呼び出して表示できるようにしました。さらに簡易メモを付け、会話メモを入力できるようにしました。
2.あふれ呼システム
あふれ呼システムとは、電話が埋まっている場合に、自動音声応答で折り返し要否を確認するシステムです。
折り返しが必要な着信履歴を一覧表示できるので、着信量が落ち着いてきたタイミングで折り返し電話をかけられます。
お客様は電話が繋がらず不満を抱えることがなくなり、受付側はとりこぼしを防ぐことができるため顧客満足度向上も期待できます。
3.FAXシステム
FAXで申込みがあった場合は、PC上で受信FAXの確認ができます。
返信は、FAXシステムに本文を入力するだけで、FAXテンプレートに変換されて相手に届きます。
送受信履歴もPC上で確認できるので、紙が不要になります。
またインターネット環境があればどこでも使えるので、必要な際は受付コールセンター以外の拠点、本社等でもシステムにログインして閲覧したり送受信の操作が可能です。
導入後の成果
成果1.通話時間を短縮できた
CTIシステムと基幹システムを連携することで、着信時に会員情報が自動表示されるようになりました。
それまで通話時に検索していた情報が自動で出てくるので、検索の時間が削減され、通話がスムーズになりました。
結果として通話時間は以前より1/2に短縮され、顧客満足度がアップしました。
成果2.従業員のストレス削減
あふれ呼機能をつけることで、全ての電話をリアルタイムでとれなくても、着信量が落ち着いたタイミングで折り返しの電話ができるようになりました。
次々と電話に出なければいけないストレスが軽減され、一つひとつの電話に集中して対応できるようになりました。
成果3.煩わしい業務を効率化
オペレータは、着信時に自動表示される会員情報に通話結果を登録できるようになり、後処理が簡単になりました。
また管理者は、発着信履歴の集計業務が不要になり、自動で集計された通話結果を区分別で絞り込んで分析するなど、分析業務に専念できるようになりました。
成果4.災害対策
災害対策として、コールセンター拠点で台風等の災害が発生し業務ができなくなった時に備え、他の拠点に臨時拠点を構築してコール業務を継続できるようにしました。
CTI操作が可能な範囲の災害時は、受電拠点の切り替えを既存のCTI管理画面からボタン操作で行えるようになっています。
また地震等の大災害で拠点が壊滅するなどの被害を受けた場合は、ソフトバンクおとくラインの多機能転送機能(無条件転送)を利用して、別の番号へ転送するようにしました。
切り替え操作は、リモートコントロール用のアクセス番号へ電話をかけて、プッシュ操作にて設定できます。
こちらを使うと、契約回線以外の電話(携帯電話など)からの操作も可能なので災害対策としてご提案させていただきました。
成果5.スクールやイベントの増加に対応
将来的な基盤構築として、スクール拠点の追加、イベント時の電話番号の増減にも柔軟に対応することができるようになりました。
受電拠点の増設・分散が容易にできる基盤構築を行うことができました。
10年間で事業が拡大し電話番号の数も増加
スポーツスクールの受付は、どのスクールへの受付かシステムが判別できるように、それぞれ違う電話番号を設けています。
スクールやイベントが増える度に電話番号も増えるので、事業が拡大するうちに、ビジネスフォンの機能が追い付かなくなってしまいました。
そこで今度は、電話機を使用しないソフトフォンへ切り替えることになりました。
弊社のCTIシステムは、ビジネスフォンとソフトフォンどちらにも対応可能なので、お客様の運用方法に合わせた変更が可能です。
CTIシステムの切り替え
こちらの企業は10年程弊社のCTIシステムをご利用いただいておりますが、実は一度、他社への切り替えを検討したことがあります。
検討していたのは、Saas型のクラウドCTIでした。
それまで利用していた基幹システムから、新しくクラウドツールで会員情報を管理することになり、CTIシステムもクラウドサービスに切り替えようと検討していました。
導入のしやすさや価格面でメリットが多いサービスでしたが、カスタマイズを要望したためか連絡の遅延が多く、調整が難航してしまいました。
そのため再度弊社に要望があり、事業拡大とともに生じた課題解決に向け、機能の変更やインフラ整備の切り替えを行うことになりました。
ネットワークインフラの更新と社会情勢への対応
導入当初は万全だったシステムも、事業の状況や社会環境の変化に合わせて更新していく必要があります。
また、システムやネットワークインフラは、技術革新とともに日々進化しています。弊社からご提案した新たな課題の解決方法をご紹介します。
1.利用できる電話番号数の制限を解消
新しくご提案したのは、ソフトフォンへの変更です。
電話機を利用すると受信できる電話番号の数が着信ボタンの数により制限されてしまうので、ソフトフォンに変更し、物理的な制限で着信できるようにしました。
2.在宅勤務への対応
コロナ禍により、在宅勤務の整備が迫られました。
今後の災害対策や緊急事態宣言への対策ができるように在宅勤務ができる環境を整えました。
3.ネットワークインフラの見直し
インターネット回線を光回線に変更しました。
これにより、今後電話機が増えた際も配線工事が不要になるなど、より汎用性がある機器構成にすることができます。
4.新機能の追加
SMS(ショートメッセージ)機能を追加することで、通話中にURLを送信して双方でHPの詳細画面を確認するなど、より便利に使えるようになりました。
5.セールスフォースとの連携
会員情報の管理がSalesforceに変更になったので、新しくCTIシステムと連携しました。
これで、着信時はSalesforceの会員情報を自動表示させることが可能になります。
また、電話をかけたい場合はSalesforceから会員情報を検索し、会員画面から発信することも可能になります。
事業規模の変化とシステムの更新
以上のように、10年前に導入させていただいたCTIシステムは、時代の流れに合わせて変化してきました。
またテレワークなどの新しい働き方が生まれるなど、10年前は想像できなかったことが起きています。
事業規模が大きくなったり新しい仕組みを取り入れる際は、システムの切り替えをするなど他社に変更することもありますが、継続して利用できれば、引継ぎや履歴、情報の移行がスムーズにできます。
システムを新規導入する際には、今後の見通しを踏まえて検討することが重要です。